「ロータリー」ならびに「ロータリーの友」について感じたこと、建設的な意見、疑問・質問、問題提起など。また、本欄に掲載の意見・質問に対する、回答・意見など。

                   
   
 He, They, One

函館東 
戸 嶋   浩
 
 

 「He」、 「They」、 「One」、これは日本語訳には全く影響ありませんが、国際ロータリー第二標語 「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」 の英文の主語のことです。この標語の原案者アーサー・F・シェルドン(1868〜1935)による主語はHeで始まり、長らく親しまれてきましたが、会員の資格が善良な男性から成人になり、2004年規定審議会では性別限定用語のHeからTheyに変更になりました。
 その時、私は主語が単数から複数になったことに何か違和感を覚えた一人です。特に英語を母国語とする外国のロータリアンたちは標語の主語として、Theyはどうもしっくりしないと感じていたようです。職業奉仕はみんなで一緒にやろう (We serve) ではなく、 個人の行動によって実践される(I serve)という原理がロータリーにはあり、主語の複数化になじめなかったのではないか、と推測しています。

   
 

 2010年規定審議会では主語がTheyからOneに単数化され、 「One Profits Most Who Serves Best」 となり、I serveとの整合性が取れて、とてもよい標語になったと思っています。ロータリーでのWe serveは奉仕の手段、方便としてあるのであって、本質はあくまでもI serveであると理解されるからです。 (第2510地区 北海道 整形外科医)

ロータリーの友 2011年10月号より